房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

釣り釣り徒然記 その53「雪は降る あなたは来ない♪ お客が0の朝…」


鉛筆
朝から雪が降っています。2階の窓からその雪を猫と並んで眺めていますが、これが夜なら雪見酒とでもいきたい所ですけど、トーストとコーヒーで雪景色を楽しんでいます。温かい部屋の中から眺める雪は趣のあるものですが、これが出掛ける時には、肌を痛いほどに突いてくる誠に厄介なものへと変わります。フリーランスの身ですから通勤というものとは無縁なのですが、こういう時に限って出かける約束や用事があったりするものです。「適当に断るか…」なんて気分が湧いてきます。雪を見てはしゃいでいた子供のころは、寒さなんて平気だったのでしょう。ある程度の歳になると寒さが苦手になります。何故でしょうね…、根性の問題でしょうか…。

などということは置いといて、こんな雪景色を眺めているとふと思い出すことがあります。もう十数年近く前の冬、金曜日だったかと思います。その頃はオニカサゴ釣りを始めて、それが面白くて面白くて毎週通っていました。湾奥にある例の黄色い船の船宿です。緑色の船の方はオニカサゴ、やっていません。オニカサゴは黄色い船の売り物で、年が明けると同時に始まり、初出船の日には二艘出しも珍しくないほど人気のある釣りものです。まあ、釣趣もさることながら、「美味い!」ってのも人気の要因でしょう。とにかく、刺身はもとより、アラ煮、鍋&雑炊、ヒレ酒と、その胃袋から腸や肝まで、捨てるところがないくらいに美味しさを堪能させてくれます。あ…、涎が…。

で、冬のある朝、まだ真っ暗な時間ですけど、既に雪は降っていましたが、道にはそれほど積もっていません。安全運転で船宿に着いた時、その駐車場はもう真っ白でした。車は一台も止まっていません。船宿の明かりはついていました。雪が積もって真っ白になった駐車場の隅に車を停めて船宿に入ると、あの社長(けっこう有名人?)がいかつい顔で一人ストーブの前に座っていました。その頃はさすがに毎週顔を出すから、多少顔を覚えてもらっていたようで、「おはよ」と仏頂面で挨拶されました。もしかしたら、あの顔がお愛想目いっぱいの顔なのかな…、なんてどうでもいいことを考えながら、「お客さん、来てませんね…」と言うと、どこか不機嫌そうに「ああ、多分、今日は誰も来ないよ」と答えられ、私、「え、何人かは来るでしょう」と、不安顔。だって現に私が来ているじゃないですか。

雪の船宿で、いかつい顔の社長と二人でストーブにあたりながら、しばしの沈黙。確かに、そろそろお客が来てもいいころなのに、誰も来ない…。あの社長とストーブを挟んでサシで向かい合うなんて、なんか居心地が…。と思っていたら、けっこう気さくな方で、オニカサゴ談議に話が弾み始めました。昔、自分が船長をやっていた時のことや、次の船長にオニカサゴのポイントを教えた時のこととか。私も話をするのは嫌いではないので、オニカサゴ釣りのポイントなどを尋ね、話はますます弾んできましたが、相変わらず雪はシンシンと降り続け、お客は誰も来ません。

社長が降り続ける雪を見ながらポツリ。「この時間に雪が降り始めると、お客さんは来ないよなあ」。目の前にいる私もお客さんなんですが…。まあ、起き抜けの雪を見ると、寒いのもそうですけど、車を出すのも危ないから、やはり船宿には来ないそうです。タイミングでしょうね。予約制の店であれば何人かは集まるかもしれませんが、この船宿は予約要らず(今は予約制の釣りものがあります)ですから。

結局、船宿に一時間以上はいたでしょうか、船長たちが集まってくる時間になっても、誰も来ず、ホントにその日はスカンピン…。通常なら出船間際でざわつき始める時間ですが、雪がシンシンと降り続けているだけです。さすがに私も諦めました。たとえ雪だろうとオニカサゴ釣りに未練はあるのですが、お客が誰も来ないのに船が出るわけはないし、船宿を辞することにしました。すると、まあ、もう一杯お茶でもなんて社長から言われ、結局船宿を出たのは通常出船の15分くらい前。残念ながらオニカサゴとは会えませんでしたが、いつもは無愛想でいかついばかりの親玉…、じゃなくて、社長の意外に人懐っこいというか、話好きな面を知ったということで今日は良しとしましょう、ってな気分でした。

しかし、雪とはいえ、それほどの振りでもないのに、見事にお客が(私以外)一人も来ないというのは情けない。釣り師の根性はその程度のものか、なんて愚痴ってみても、まあ、所詮は遊びですから。後にも先にも、その船宿でお客が集まらず引き上げたのはその時だけです。引き上げる時、社長から「来てくれてありがとう。申し訳なかったね」と言われた時は、ちょっと嬉しかったですけど。長く釣りを楽しんでいると、そんな日もありますよね。

さて、朝食を終え、防寒の完全武装で家のドアを開けると、サブッ!!! やっぱり、出かけるのやめようかな…。いつもは玄関先まで一緒に出てくる猫も、部屋の中から動きません。確かに、あの時はオニカサゴに夢中で、雪など眼中にありませんでしたが、幾年月経って、やはり寒いのは嫌ですね…。歳…? 「そんなことはねえよ!」って言いたいのですけど…。

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