TOPへ戻る

房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

フグ釣り編 その2「一寸のピンポンにも五分の魂 大釣りの後に…」



フグ
仕事をサボッて強行した報いなのか、天の雷に阻まれた私の大原初フグ釣行。その後はまあ何とか日並にも恵まれ、何度かフグ釣りを楽しみましたが、これが渋い…。5匹とか、行っても20匹に届かないとか、意外と思うにまかせぬ釣りに苦戦しておりました。

ショウサイフグその理由は、「アタリ」が分からない事。ご存じのとおり、東京湾ではアルゼンチンエビ、外房では主にアオヤギを餌に同じカットウスタイルで釣ります。このアオヤギのワタの部分をフグは狙っています。ここは柔らかく、ワタをフグに齧られても、まあ何のアタリも取れないでしょうね。富津辺りでは食わせ針のみの船宿もあり、カットウでも食わせ針を入れる人もいます。私はカットウオンリー。掛けた瞬間のズンッとくる手ごたえはシャクリのアオリイカ釣りにも似た快感があり、初めて掛けた時(もちろんマグレです。フグには気の毒ですが…)、ズンッの次に来るググッという、思ったより力強い引きに一発で魅せられてしまいました、が、アタリを取って釣るなどまったく見当もつかず、ひたすらタイム釣り。この時点ではまだ東京湾でのフグ釣りは経験していませんので、とにかくカットウにフグが掛かってくれるのを待ってひたすらシャクリ続けていました。

その「アタリ」が分からない原因は、大原の波にあると考えています。ここで凪に合うことはめったにありません。一見風も無く、凪いでいるように見えても海面は長周期のうねりで常に上下しています。常に底をキープしているつもりでも糸ふけが急に出たり、たぶんその逆は仕掛けが海中で宙ぶらりん状態なのでしょう。とにかく、底べったりの釣りなので、底をキープできなければアタリも分かりません。フグもまたカワハギと同じように餌取り名人です。何もわからないままに餌だけツンツルテン…。ここでも給食係か…。

大原のうねりに対抗して長めのカワハギ竿を使ってましたが、桶に隙間なくフグがビッシリというのはなかなか味わえません。しかし、あの釣趣は何とも言えず、何度かフグ釣行が続きました。

ちなみに、うねりがあると言う事は仕掛けが底で勝手に動くわけでして、これが、何もしてない(竿を動かしていない)のに、釣れてしまうというオートマチック釣りを何度か経験しました。フグが餌に寄って来たとたん、うねりが船を持ち上げ、同時に仕掛けも持ち上がり、運の悪いフグにカットウがかかってしまうという「釣れ方」です。いきなり竿先に重みが出て、ピクピクッというフグの動きが伝わってきて、これはこれで面白いのですが、あくまで「釣れた」であって、「釣った」ではありません。

そんなイマイチ釣果が続いた1年目のフグ釣りでしたが、やはりあのアタリが忘れられず、2年目(大原のフグ解禁は10月から翌年4月まで。ヒラメと同じ)のシーズンがやってまいりました。

その日は平日に休みが取れて(サボリではありません)、釣り客も比較的少なく、今日はノンビリできるなと思って特に大それた釣果など期待せずに沖へ。沖はベタ凪です。大原でこれほどの海況に恵まれるのは滅多にありません。最初はやはり渋かったのですが、数度目の流し替えのあと、仕掛けが底に着いた途端、竿先がピククと来ます。オッ!と思って合わせを入れるとズンッ!まだ時期的にピンポンクラスが多いのですが、ダブルでヒット! 次に竿を入れるとまたピククッ! 合わせてズンッ! 次も!

もう止まりません。次から次へとフグが釣れます。タイム釣りではありません。アタリが来て合わせてズンッ!の連続です。きっと海の底はフグの絨毯なのでしょう。船長も釣っています。1杯目の桶がもう満杯に。2つ目の桶を持ってきて釣り続けます。とにかく、間が開かないのです。いちいち数えてはいませんが、もう40匹はとっくに超えています。フグが仕掛けにアタックしてくるようで、誘いや聞き上げなどまったく無用状態。長く釣りをやっていればこんな時もありますよ。我を忘れて釣りまくりました。2つ目の桶の表面がフグでいっぱいになり始めたころ、頭の中では「もう十分だから、仕舞おうか…」と考えるのですが、体が止まりません。釣り師の性と言う事にして、結局2杯目の桶も満タン。

ピンポンフグが来ました。が、掛かりが浅かったようで、船べりでバラしました。海へポチャン…。まあ、ピンポン一匹くらいいいか…。それでようやく、我に返ったように竿をしまう事にしました。というとカッコいいのですが、大原のフグは規定数が80匹。まあ、それ以上釣る人もいますが、どう見ても80匹はいっているので止めたというのが本音です。ピンポン主体とはいえ、桶2杯分です。リールを巻く指が攣りました。

いやあ、楽しかった。30分程度ですが早仕舞いしました。他の人も同様に大漁。今日はフグ鍋に刺身に、空揚げに…。涎が垂れる思いです。船長曰く、「いい日に当たったねえ。フグはこういう日がいいんだよね」。ウンウン、まったくその通り。アタリも取れたし合わせも入れられたし、手にはその感触がまだ残っています。余韻というか…。その日は釣り客がそれほど多くは無かったのですが、宿でフグを捌いてもらうのにけっこう時間がかかりました。さすがに皆大漁だった訳です。

ズシッと重いクーラーを持ってご帰宅。フグはもちろん免許を持った宿で捌いてもらいますが、最後の仕上げというか、家に帰ってから、もう一度皮の残りを取ったりするために水で流します。いつもはすぐに終わるのですがその日は腰が痛くなり、手がプヨプヨにふやけてしまいました。

最後に、大きさ別に仕分けながら数を数えました。「1まーい、2まーい…」ではありませんが、なんと、ですね、フグの数は79匹…! 1匹足りない! 正直、規定数の80匹は超えていたと思っていたのですが、なんと79匹。もう少し釣っていたら…、と思いますわなあ…。贅沢ぬかすな、ってなもんなのですが、なんとも、忘れ物をしてきたような感じで…。あっ! そういや、一匹ピンポンをバラした! あれがいれば…。ハイ、後の祭りです。

とはいえ、我が家はフグ三昧!美味い! しかしどこかで「あともう1匹…」の思いが頭にこびりついています…。もう無いだろうなあ、あんな思い。準優勝した気分ってこんな感じかな。なんかひとつ足らない私の人生…。ハッピーなのに引っかかる…。これは「ピンポンにも五分の魂」で、あのばらしたピンポンに意地の反撃をくらった様な…。そんなこんなで滅多にない大釣りの日が終わりました。ハイ…。

フグ釣り編 目次へ





アクセス数ベスト5コンテンツ
★船釣りあれこれ 魚の〆方:野〆について
★ヒラメ釣り編 その4「ヒラメは活餌しか喰わない? いいえ、喰います」
★船釣りあれこれ フグカットウ仕掛け 自作
★ヒラメ釣り編 その6「前アタリ、本アタリ、そして真アタリ」
★船釣りあれこれ 「船長の名言・迷言・暴言」



「釣り」テーマ以外の運営サイト
趣味&雑学&ハウツー運営サイトPR
「ボート釣りを楽しむ」サイト
ボート釣り リンク
「釣った魚を美味しく食べる」サイト
「簡単魚料理」 リンク
■サイトポリシー ■プロフィール
■お問い合わせ
Design by Megapx / Template by s-hoshino.com
Copyright(C) Nasamuk All Rights Reserved.