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房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

色々船釣り編 その21「房総釣り師 vs 江戸前釣り師 アナゴ」



色々船釣り
アナゴの天丼を喰っている時、思い出しました。東京湾のアナゴ、家庭サービスで行っているボート釣りの時、キスの外道で来ますから専門に狙う事は無いのですけど、何年か前に一度、自称江戸前釣り師(私も自称、房総釣り師ですけど)に誘われてやった事がありました。船は大井の船宿から出ましたが、まあ、どこから出ようと大体、木更津沖に行きます。「夜アナゴ」です。アナゴ用の竿は持っていなかったので、アオリイカ用の短竿でやりました。夜釣りというのはあまりやらないのですが、夕方の船の上にいるとなんとも気持ちの良いものでした。

アナゴ季節は初夏。船に乗った時、まだ早かったのか人気の釣りものなのになぜか左舷の艫が空いていました。クーラーを置こうかどうしようか迷った記憶があります。何故かというと、船釣りはそこそこやっていた頃なのですけど、アナゴは初めてです。もちろん、釣り方は本やWebで見て、それなりにイメージトレーニングはしてきましたが、要はアナゴ初心者。それが艫に陣取るのは申し訳ないような気がしたからです。バカ正直に船で準備をしている船宿の人に、「アナゴ初心者が艫なんか取っちゃワルいよね」と声をかけると、船宿の人に「かまわねえよ」と笑われました。我ながら、バカ真面目。

で、結局、艫に釣り座を取り、後から来た連れ、自称江戸前釣り師がその横に釣り座を取ります。その時、自称江戸前釣り師が言った言葉です。「早く来たんだろうけど、アナゴはミヨシだ艫だなんて関係ないんだよな」と早くもベテラン風を吹かして言います。更に曰く。「アナゴは船のどこの釣り座で釣れるか分かんねえんだよ。艫だろうがミヨシだろうが、ボウズ覚悟の釣りだよ」。

その方、子供のころからアナゴをやっているとか。私は別に艫やミヨシだから釣れるとは思っていません。某船宿の船長から、「艫やミヨシの釣り座に拘る人多いけど、俺は胴にポイント合わせるから」ってな事を聞いてからは、あまり釣り座にこだわらない主義になりました。確かに、どこに座っていようが釣る人は釣ります。艫やミヨシでボウズ喰らうなんて珍しくはありません。ただ、初めての船に乗る時や初めての釣りものの時は「やはり、確かに潮によっては有利な釣り座なので常連さんに遠慮する」だけです。今日はたまたま空いていただけ。

しかし、自称江戸前釣り師は不敵な笑みを浮かべてアナゴ仕掛けの用意をします。なんでしょうか…、勝負モードに入っているのですかね。「江戸前釣り師の俺が房総のやつに負ける訳はない」とかって…。まあ、釣果を競うってのもゲーム的で面白いのですが、なんせ、アナゴは初めての私に対して勝つも負けるも無いでしょ。釣り師の性か…。単なる性格か…。

初めてやるアナゴですから仕掛けは船の上で作りました。錘は「釣鐘式」でホント、釣鐘みたい(当たり前か…)。針はアナゴ針(これも当たり前か…)で、キツネ針のような「レ」の形で、いわゆる針の懐が無い。アナゴは口が堅いのでこれで貫通させるのでしょう。私は仕掛けの「光物」は嫌う方なのですが、如何せん夜釣りですから仕掛けの上にはケミホタル…。凝っている人はビーズを付けたり、蛍光パイプを付けたり、天秤を使ってダブルの仕掛けを作ったりとけっこうカレイ仕掛けのようにバラエティな仕掛けをあちらこちらのアナゴ釣り師が用意しています。私、初めてなので、超シンプルに釣鐘錘の下に針が一本出ているだけの仕掛け。光物はケミホタルのみ。

初夏の涼しい風を受けて、船は木更津沖のポイントへ。移動途中で日が暮れてきます。ポイントに着くと夏の夕暮れ。船はアンカーを下ろし、エンジンを切って「掛かり釣り」状態。その日(夜)は波も無く天気も良くて、静かな海に船が浮いています。周りには同じように夜アナゴ船が集まっています。その船の客の声が聞こえてくるほど静かです。初めての夜アナゴですが、なかなかの趣。この釣りを好む釣り師の気持ちが分かります。船の両舷には竿がビッシリ。

さあ、船長の「やってください」の声を合図に、勝負!、じゃなくて、アナゴ釣りの開始。餌はイソメの房掛け(縫うようにイソメを針にたっぷりと付ける)ですが、私、面倒くさいのでイソメをブチブチ切って「簾掛け(って言葉、あるのかね?)」。竿は皆二本。ベテランらしきアナゴ釣り師は竿を両手に持って一定のリズムで交互に誘いを入れますが、初めての私はテキトーに手持ち竿と置き竿。底は取れますが、コズいても、一体どんなアタリが来るのかまったく分かりません。仲乗りの方に聞くと「初めてでアタリが分かんなきゃ、5回コズいて、聞き上げて見なよ。重く感じたら合わせてみな」との事。分かりやすいアドバイス。

しかし、初めてですから当然、実際のアタリの感覚はまだ分かりません。そうこうしていると仲乗りの人が私の置き竿を指さして、「ほら、喰ってるよ」って、竿先を見ると確かにクイックイッてな感じで動いています。私、慌てて置き竿を手にして強めに合わせると、意外な引きの強さ。上がってきたのは、40cm超の良型。私の初アナゴ釣りは置き竿で何もせずに釣れました。まさに「釣れる時は釣れる」、です。その内、コズいていた方の竿先にちょっと重い程度のモタレのような感覚が…。

合わせると、これまた、少しスレンダーですが、最初と同じくらいの型がきました。隣りの自称江戸前釣り師はまだ0匹。「ラッキー!もう2匹釣れちゃった!」と声をかけると、無言…。まあ、ねえ…。その後、私、また2匹、今度は手持ちの竿で釣れました。何となくアタリらしきものを感じられるようにはなりました。これで私は4匹。隣の自称江戸前釣り師は2匹。そして曰く、「あと2ゲーム差か…。すぐに追いついてやる」。もう完全に勝負モードです。で、3匹目を釣った時、「あと1ゲーム差!」と高笑い…。夜アナゴ釣りの趣はどこへやら…。

その後、1匹づつ釣って、私は5匹、向こうは4匹…。自称江戸前釣り師が、私の桶にいるアナゴを睨んでいます。その時でした、私の手持ち竿と置き竿に同時ヒット!これって、けっこう焦りますね。「参ったな、順番に来てくれよ!」と独り言を漏らすと、自称江戸前釣り師、私を睨んで「生意気な事、言うじゃねえよ!」、って、もともと負けず嫌いは知っていましたが、アナゴ釣りだし…。さらに、また1匹来た時、それを見た自称江戸前釣り師の悲鳴のような声が…、「やめてくれー!」って…。

どうやら、私の釣り座が今日のアタリだったみたいです。胴の間の方は釣れていない様子。なるほど、釣り座によって釣果の差が大きいのは本当のよう。結局、私は8匹、彼は5匹。右舷ミヨシと左舷艫が釣れた日みたいでした。慣れた人が私の釣り座にいたら、もっと釣れたのでは。自称江戸前釣り師、あからさまに機嫌が悪い。アナゴ歴の長い、自称江戸前釣り師のプライドが傷ついたのか…。って言っても、ねぇ…。船の上で捌いてもらったアナゴを受け取りますが、正直、ビニール袋に入れられて「生ゴミ」みたいな感じ…。

しかし、これがビックリするくらい美味かった! 白焼きに天ぷらに、骨せんべい! こりゃ、アナゴ釣りの客が多いのは分かりますわ。私、また行きたくなりました。

しかし、自称江戸前釣り師は、二度と私をアナゴ釣りに誘う事はありませんでした。まあ、ボート釣りでも釣れるからいいか…。

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