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房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

根魚釣り編 その16「釣れない一日… ストレスが溜まります 船長に…」



根魚
根魚五目は比較的ボウズ率は低い釣り物です。船釣り初心者の方にはメバル釣り、まあ、東京湾辺りが波もあまりキツクないし、タックルもライトだし、メバル釣りといっても要は根魚五目ですから、カサゴもけっこう来ます。運が良ければ型の良いソイや、超ラッキーな人にはキジハタ(高級魚)が来たりします。東京湾でのメバル釣りは錘が15号(夜釣り)から25号程度で、浅場がメインですからけっこうのんびりと楽しめます。ま、それでも船酔いする人はいますけど、これが外房の根魚五目となるとけっこうヘビーな釣り物になります。錘は60号から80号。某大原辺りだと波はキツイし、時には50m以上の深場を狙います。

しかし、外房の釣り物でも根魚五目は何とか獲物を持ち帰ることができる無難な釣り物です。以前の記事にも書きましたが昔はキントキ五目といって、カゲキヨとも呼ばれる真っ赤な魚体のこの魚をメインで狙う五目で、そのキントキの引き味は抜群! まさに竿を満月に絞り込む万力。某大原の人気釣り物でした。しかし、最近はこのキントキさんもどこへ行ったのやら、あまりお目にかからなくなってきました。以前は船長が魚探で群れを捉えると、周りにも僚船が集まり、船上は一気に真っ赤になるくらいの入れ食いを楽しめたのですけど…(懐かしい)。まあ、いずれはキントキ君も戻ってくるでしょう。
キントキ イラスト
根魚五目ですから外道なんてありません。ポピュラーなのはカサゴで、ホンカサゴにアヤメカサゴ、深場ではハチカサゴ(ウッカリカサゴ)なんて大物も来ます。中型のオニカサゴなんかも来たりしますね。嬉しいのはハタ。こいつは美味いですよ。ちなみに餌は塩漬けされたイワシです(東京湾は藻エビとカサゴ狙いのサバの短冊やハゼの幼魚のゴリン等)。で、潮が上手い具合に流れている時には、ヒラメが喰ってくることもあります。これまた嬉しい。黒メバル狙いの時、クーラーに魚が入りきらなくなって早仕舞いするなんて至福の時もありました。東京湾に比べれば外房の根魚五目は少々マッチョですけど、それなりに大物が狙えて楽しい釣り物です。私が某大原に通い始めたのはこの根魚五目がキッカケでした。

とまあ、比較的ボウズ率の低い根魚五目なのですが、その日の天候や水温、潮の動きなどでシブシブの日も当然ながらあります。何度も行っているとボウズを食らうこともあります。その時の帰り道の遠い事…。大抵は何か獲物を持って帰ることができるのですが、家に帰って空のクーラーを見せて、家人に「ウソ…、根魚でボウズ? じゃあ、干物?」なんて言われた時のショック。つまり、ボウズの時は船宿さんからボウズ見舞いとして干物をいただきます。悔しいですけどこれが美味いのです。漁師さん自家製ですから。家人はその美味さを知っていますので、亭主がボウズで落ち込んでいても、干物で喜びます。「おのれ…」と、ひそかにリベンジを期す瞬間です。ありがたいことに、まだ(完ボで)連敗した事はありません。

そんな感じの根魚五目なのですけど、やはり時合いというものはあって、一日の中で釣れない時間帯が続くことはあります。そんなのは慣れていると言いたいのですけど、けっこうストレスが溜まるものです。船長室を覗いてみることもあります。魚探なんか覗いてみたくて。「船長、魚、いる?」。これ、船長に対しては禁句なんですよね。船長は魚がいる(筈の)ポイントにキッチリと船を入れています。魚はいるのです。魚がいるのかいないのかなんて船長に聞くのはタブーです。こっそりと魚探を覗く程度なら…。

以前、どうにも釣れない時間が続いている時に船長室を覗いたら、船長が頭を抱えて「魚はいるんだよな…」なんて独りごとを言っている姿を目にしたことがありますけど、まあ、船長は釣り人以上に「釣れない」時のストレスを感じているのです。当然ですよね。私が良く乗る船の船長は特に真面目な性格で、お客に「釣らせる!」という意識の強い人です。ですから、「釣れない」時にはよく操舵室で頭を抱え込んでいます。で、その脇に置いてあるものにふと目が留まりました。何やら、クスリの入っている瓶。ラベルを見ると、ビタミンCです。それが、船長のストレスを物語っています。まあ、日焼け止めって効果もあるのですが、漁師が「紫外線でシミが…」ってことはないでしょう。

ビタミンCそうなんです(何が…?)。人はストレスがかかると抗ストレスホルモンを分泌することでストレスに対抗しようとするようです。その抗ストレスホルモンの材料になるのがビタミンCであるとか。ですから、強いストレスがかかるとビタミンCが体内で消費されることになり、このビタミンCは人間の体内では作り出すことができませんから、体外から補充してやらなければならないのです。ビタミンCが不足するとストレスに対抗できなくなるのです。ちなみに、タバコやお酒は体内でビタミンCを消費させるようですから、私もビタミンCは常用しています。まあ、といって、ビタミンCを飲んだからといって、即ストレスが消えてスッキリなんて実感はありませんけど、お守りみたいなものですかね。

釣れないときに「何で釣れないんだよ…」なんてブツブツいう釣り師がいますが、そんな時はビタミンCと、長年の経験で培った「釣り師のストイシズム:Stoicism(禁欲というより我慢強さと訳しましょう)」で静かに竿先を眺め、精神を鍛錬しましょう…。って、釣りは精神修養の道場じゃねえだろ。遊びだよ。そうなんです(だから何なんだよ…)、遊びであるからこそ、意地でも「楽しむ」ことが必要なのです。あの、流し替えで船を移動させる時の船長の脱力感満載のアナウンスを聞きなさい。「はいぃぃぃ…、竿を上げてください。ちょっと走りますから…」。

ハイ、無表情の疲れ切った顔の釣り師を船べりに並べた遊漁船が、今日もアチコチを走り回ります。無情の海を眺めて意地でも笑いましょう。「あー、楽しい!」。ちょっとだけヤケクソ気味に…。

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