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房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

根魚釣り編 その2「キントキの万力! 船上真っ赤で大騒ぎ!」



根魚
キントキはチカメキントキとかカゲキヨ、キントキダイとよぶ人もいますが、初めて釣ったときはキンメダイかと思ってしまいました。相模湾でカゲキヨと呼ばれているようですが、このキントキを売り物にしているのはなんといっても大原。今では根魚五目として出船していますが、昔はキントキ五目の釣りもの名で盛況だったそうです。今は昔に比べると数も減って、キントキ五目と名乗っている船宿は殆どないですね。年によってはホントに姿を見ないこともあります。

キントキちなみにキントキの由来はご存知酒呑童子退治の四天王、坂田金時(さかたのきんとき)で金太郎さんです。なんでもでかくて力が強くて赤かったそうで。なるほど、キントキですな。余談ですが、その息子が金平で、キンピラの語源だそうで。で、カゲキヨは歌舞伎『景清』の舞台装束が派手な赤で、それが由来らしいです。

いずれにしても、その由来通り、見事な魚体です。私が大原で根魚五目を始めた頃は船長が群れを見つけると僚船に連絡し、海上はまさにキントキ船団が集結していました。根魚五目ですから最初の頃は何を狙えばいいのか分からず、とりあえず50号クラスの竿にABU9000番の少々ヘビーなタックルで臨みました。

仕掛けは胴付きの3本針がスタンダード、幹がフロロの5号でハリスが4号。針は丸セイゴの17号。何でも、でかいマダイやヒラメ、青物が来ることもあるよと聞いて、色々な大物が頭の中を泳ぎ始め、期待で取らぬナントカ状態です。大原の波の荒さはヒラメで経験済み。ミヨシ側に陣取って、イザ!

しかし、いつも思いますがここ某大原の漁港は大きい。船も大きく、出航の景色はまさに勇壮の一言。ポイントによって違いますが船は40~50分位、走ります。餌の塩イワシは乗船時に配られていて、気の早い人は仕掛けに餌を付けて竿をロッドキーパーにセットして、鯉のぼりならぬイワシのぼりが風に吹かれて宙を泳いでいます。海は比較的穏やかでした。実は、最初に根魚五目を予約したとき、潮があまりに早く二枚潮でポイントに入れず、出船中止になりました。次は時化。これがホント、三度目の正直で否が応でも期待感が膨らみます。

ポイントに着きました。相変わらずこの瞬間は、船長の「ハイ、やってみて」の投入合図を待って、皆、100m走のスタートラインに並んでいるような状態です。で、第一投!私は何をやっても底のほうを探ってしまうので、根掛かりが多い。これは癖?最初に来たのは根魚ではお約束のカサゴ。けっこう良型。船中ポツポツとカサゴや小型のハタが上がっています。五目はこれといって本命がありませんので、皆、それぞれが好きな魚を狙っているんでしょうね。私はカサゴが大好きなので、こいつが来てくれれば上機嫌。東京湾と違って外房のカサゴはでかい。尺越えも出るみたいです。

私が乗っている船の船長、根魚に限らず、アタリが薄いとすぐに流し替えします。時には、釣っている時間より走っているほうが長く感じるときも…。何度目かの流し替えの時、仕掛けが底に着いたか着かないかの時にガンガンと来る強い引き。根魚は向こう合わせといいますが、合わせるというよりビックリして竿を上げます。竿は満月! 重い! とにかく重いのです。根から引き離そうとすると、またガンガンガン!

ABU好きな人はご存知でしょうが、このリール、欠点なのかそういうものなのか、ドラグをキツキツに閉めても、滑ります…。スプールを指で押さえてポンピング。しかし、なんちゅう引きや! 縦に引いてくる魚でこんなに引いてくる魚はなに?ふと周りを見ると、皆、同じような状態。上がってきたのは真っ赤な魚体。一荷でアチコチで上がり始めました。船上は真っ赤か。もう、仕掛けをおろせばガンガン、入れ食い状態です。船の周りを見ると、いつの間にかたくさんの船で船団状態。どの船の釣り人も真っ赤な魚を上げまくっています。もうあっという間に桶が真っ赤な魚でいっぱいになります。

それが始めてのキントキ体験。もうかなり前の事ですが。おそらく海の底はキントキの大群で真っ赤に染まっているのでしょう。我を忘れて釣りまくりました。とにかく、引く引く!餌への食いつき方も獰猛。塩イワシをガブリと飲み込み、針は咽喉の奥に。口が堅いので、針を取るよりも、ハリスを切って仕掛けを変えたほうが早い。大型が一荷で来るとホント、上げるのに一苦労!この後の話ですが、竿を折られたこともあります。
ハイ、キントキ大フィーバー、終了です。もう船上はキントキだらけ。釣った人は桶3つ。私もクーラー満タン。戦いすぎて日が暮れて、ってな感じですが、正直、疲れました。指が攣りました。周りの船もそれぞれ違ったポイントへ去っていきます。赤い魚をマジマジと見つめる私。これがキントキです。

キントキはよく他の釣りものの外道で来るようですが、意外なことにこのキントキを喜ばない釣り人もいます。私はその魚体を美しいと思います。まあ、好き好きといえばそうなんでしょうが、この万力の引きは堪りません。喰っても美味い。キントキを一段低い魚のように思っている人は、多分、美味しい食べ方を知らないのではないでしょうか。まあ、店に出ることは殆どないですけど、煮ても焼いても、刺身でも美味い。ただ、身剥がれが悪いので、1日位おいて食べると美味しくいただけます。特に刺身で食べるなら、その日ではなく次の日に食べたほうが美味しい。肝も美味い。船長のお勧めはホイル焼きです。蒸し焼きですね。面白い食べ方としては、このキントキ、皮剥ぎのように皮をバリッと剥がせます。細かい鱗はありますが、この皮を油で揚げて食べるとちょっとしたお菓子のようで珍味です。

こうして私の大原根魚初釣行は終わりましたが、近所のおばさんに魚大好きな方がいて、その方にキントキをおすそ分けすると非常によろこばれました。「まあ!キントキダイ!」。その方、お寿司屋で働いているそうで、魚の事をよくご存知。この魚をキントキ「ダイ」と呼びます。

しかし、このキントキダイ、その後、次第に姿を見なくなりました。一時期は幻の魚になりかけたことも。ただし、最近になってまた釣れ始めたようです。

今回はやや真面目な文章になってしまいましたが、要はそれ位、初めての大原根魚五目でのキントキのインパクトは強かった。もう、釣りではなく漁のような感じ。キントキの群れに出会うと、我を忘れてしまいますよ。大原根魚五目、是非。お勧めの釣り物です。アドレナリン、噴出!

ところで、うちの家人はデカいキントキを見ると、「デカキン!」と呼びます。「他の言い方があるだろ…」。

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