TOPへ戻る

房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

オニカサゴ釣り編 その3「小さくとも鬼の一刺し! 一撃必痛! …ご用心」



オニカサゴ
私、人一倍慎重な方だと思っています。臆病と言った方が良いのかもしれませんが。シートンの動物記に「臆病は野生の知恵」とかいった言葉があったように記憶しています。この言葉、好きです。…の筈だったのですが。

ある日の根魚五目。いつものように大原の海はうねっています。その日はキントキやカサゴ、ハタなど順調に来て、型はイマイチでしたが、それなりに飽きない釣りを楽しんでいました。深さは50mチョイくらい。この程度の深さなら手巻きでOK。カサゴやハタが来ているので、期待はしていました。これくらいの深さなら30cm近くのオニカサゴもいます。25cmくらいなら刺身が楽しめるし、何せ五目ですから、オニ専門の船とは違い、25cmくらいでもキープさせてくれます(ホントはリリースしてやりたいのですが、だって、食べたいんだもん…です)。駆け上がりをトントンと探っていたら、来ました。が、引きが弱い。上がってきたのは15cmくらいの小オニ。しかし口はでかく、塩イワシをガッツリと喰っています。これはいくらなんでもリリースです。

チビオニ 毒針大きな奴だったら口を掴みやすいのですが、チビだとちょっと口に指を入れにくい。メゴチバサミを取り出して子オニのお口を挟みます。いつもだとプライヤーで針を抜きますが、如何せんチビで針も口の横(オニカサゴ釣りでは、一番のグッドポジションに針掛かりしていますが、いかんせん、小オニ…)に掛かっているので指でヒョイと外そうとしました。これが軽率でした。船は揺れています。しかも、相手も釣りあげられて必死。釣り針を抜いたと同時に小オニがピチッと暴れ、船が大きく揺れ、それに加えて口を掴んでいたメゴチバサミがズレました。全てがタイミングよく一瞬のうちに起きて、小オニの背びれが釣り針を抜いた右手の小指にチョンと触れました。ホント、触れたという感じです。その時はそれほど気にせず、小オニをリリースし、釣りを継続。釣り師の粋な一言。「大きくなって、また来なよ」なんて余裕こいてました…。

間もなくです。右手の小指が妙に痛い。小指を見ると、ポチッと小さな赤い点が第二関節辺りに…。まさか…。次第に痛さが増してきます。何と言っていいのか、普通のカサゴやハタなんかでも背びれなどに刺されると痛む事があります。が、それはまさに刺されたという怪我の痛さと、まれにそこから雑菌が入って更に痛くなる事はあります。たいていは海水で傷口を洗えば収まりますが、今回は違います。何と言っていいのか、とにかく痛いのです。あえて表現すれば、ズキズキというより、金属的なキーンと言ったような痛さです。

物の本によれば、オニカサゴの毒は蛋白毒(ハチと同じ)、化学系の毒と違い、60度以上の熱で分解するとか。しかし、生身の体を60度のお湯に付ければ当然茹で上がります。アンモニアが効くとか、柿の渋が効くとか言いますが、そんなもの、お湯も含めて船上にはありません。アンモニア代わりの小用も考えましたが、あまりに痛いので指から血を絞り出します。が、突かれた穴が小さいのか、にじむ程度にしか血が出てきません。で、意を決してナイフで傷口を切り、血を思い切り絞り出し、海水の桶の中で小指のキズを揉み洗い。

ちなみに、船の上ではよく手が釣り針や魚のトゲで穴だらけというか、傷だらけになります。いつぞやはイサキの背びれにやられて、血がボタボタと滴りましたが、桶に入った海水で暫く揉んでいると、アーラ不思議、血は止まるし、痛みも消えます。海水(人間の体内は海水と同じと言いますが)は魔法の水。傷口が化膿した事もありません。

で、その小オニの一刺しですが、いつものように海水が効いてくれません。思い切り血を絞り出したので、小指の第二関節は紫色。手を握り締めようが伸ばそうが、どうにも痛い。オニに刺されるなど(しかもリリースした小オニに)、恥ずかしくて、ジッと我慢をして素知らぬ顔で釣りを続けていました。痛い…。

結局、その日一日痛かったのですが、翌日には収まりました。そういうものらしいです。オニ毒の痛みから解放される薬は「時間」しかないようです。体の中で分解されるのでしょうか。しかし、小オニのチョンであれだけ痛いのですから、大オニにブスリとやられたら…。

オニカサゴにハオコゼにゴンズイにエイに…。海には美味しいものだけがある訳ではありません。「天災は余裕をこいたときにやって来る」。ゴンズイ(ドジョウみたいなのに黄色い線が体側にあるヤツ)の毒針刺されると、屈強な漁師も泣く、と言います。

くれぐれもご用心。しかし、痛さよりも恥ずかしさが先に立つのは、釣り師の見栄…? 

オニカサゴ釣り編 目次へ





アクセス数ベスト5コンテンツ
★船釣りあれこれ 魚の〆方:野〆について
★ヒラメ釣り編 その4「ヒラメは活餌しか喰わない? いいえ、喰います」
★船釣りあれこれ フグカットウ仕掛け 自作
★ヒラメ釣り編 その6「前アタリ、本アタリ、そして真アタリ」
★船釣りあれこれ 「船長の名言・迷言・暴言」



「釣り」テーマ以外の運営サイト
趣味&雑学&ハウツー運営サイトPR
「ボート釣りを楽しむ」サイト
ボート釣り リンク
「釣った魚を美味しく食べる」サイト
「簡単魚料理」 リンク
■サイトポリシー ■プロフィール
■お問い合わせ
Design by Megapx / Template by s-hoshino.com
Copyright(C) Nasamuk All Rights Reserved.