房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

釣り釣り徒然記 その17「バカヤロー! ですか… でも、海なんです」



釣り徒然 最近の某自動車メーカーのTVCMで、某タケシ氏が豊臣秀吉の生まれ変わりとなって東北の被災地を訪れ、「海に言っておきたい事がある」と言い、その海に向かって「バカヤロー!」と叫ぶシーンがありましたが、なるほど、CMとしてのインパクトはあるのでしょうが、それを見て複雑な思いでした。バカヤロー! と言われた海はどんな気持ちなんでしょうか。

確かにあの未曾有の震災は、多くの人を海に飲み込み、とてつもない被害と悲劇を陸の上に残して行きましたが、もともと海が無ければ確かに悲劇は起きなかったわけですけど、そこに人もいなかった…。こうしたことには言葉もないものですが、月並みな言い方ながら、海は人に豊穣をもたらし、そして奪いもします。釣りと言う遊びを通して海を見続けてきましたが、もともとが海は恐ろしいものです。私が育った某瀬戸内海沿岸ですが、あの海に対して穏やかなイメージを持っている人は、当然、他の地域の人です。あの海を見て育った者には、景色こそは穏やかですが、その潮流の変化、潮流の激しさは見ていて恐ろしさを覚える程に怖いものです。

大きく潮の流れが変わる時、そこに見える景色はまさに激流の川です。しかし、その海ははるか昔から海の幸、そして内海の航路と言う豊穣をもたらしてくれました。

最も潮の流れが速い時、漁船も貨物船もその流れには逆らって運航できません。ただひとつ、海上保安庁の船だけはその流れに逆らって走って行きます。相当な馬力のエンジンを積んでいるのでしょう。確かに、海難事故が起きて人の命がかかっている時に、潮流のせいで船が出せませんとはいかないでしょう。

水の力がどれほど怖いかは川でも分かります。川で釣りをしている時、それほど深くないので対岸に歩いて渡ろうとした時、思った以上に流れが強い時があります。子供の足首が隠れるほどの深さですが、動けなくなる時があります。例えば堤防で釣りをしていて、せいぜい20cmの海水がその上を流れてきたとしたら、釣り人は海に持って行かれます。正確な数字は覚えていませんが、釣りでの事故は堤防が一番多かったように記憶しています。

バカヤローと呼びたい気持ちは十分に分かります。しかし、海です。自然です。いつも穏やかな筈はありません。フリーの身ながら広告業界の片隅に長くあったものとして、あの某自動車会社がなぜあのようなTVCFを作ったのか、その意図がよく分かりません。リボーンというコンセプト(?)とどういう関係があるのかいな…。

くどいようですが、海は海です。人の事など斟酌してくれる存在ではありません。

いずれにしましても、あの震災の事を語ろうとすれば、言葉の無力さを感じてしまう時もあります。私がメインで遊びに行っている某大原の漁港にもまだ沈んだままの船があると聞きました。簡単には引き上げられないそうです。漁協の建物に津波の水位の跡が残っています。片貝や飯岡など、東北に近い漁港ではさらに被害は甚大で、廃業する船宿も出ています。船長の決断で沖に避難し、命を救われた釣り人もたくさんいたと思います。

大原で船釣りが再開したとき、いつもはちょっと強面のする大女将さんが、その時に集まってきた常連に一人一人深々と頭を下げて、「ありがとう、ありがとう」と言われていたのが印象的でした。もちろん、生活の糧という商売故の事もあるでしょうが、遊漁船と言えども漁師、船が出せて元の生活に戻り、海の恩恵で生きられます。我々にとって一番必要なのは、元の平常に如何に可及的速やかに戻るかと言う事だと思います。「元に戻る力」。海に「バカヤロー」では元に戻る力にはなりません。

今回は重いテーマになってしまいましたが、海は怖くて楽しい。それが長年釣りをしているものの共通した思いであることは間違いないと思います。バカヤローではなく、手を合わせるしかありません。

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