房総釣り師の釣行記 船釣り タイトル

釣り釣り徒然記 その56「海が巨大な水溜りになる日…」



釣り徒然 今日の朝刊(朝日新聞2018/3/24)を読んでいたら、少々ショッキングであると同時に、「やっぱりね…」と妙な納得をしたくなるようなコラムを目にしました。そのコラムの見出しは「海の恵み『今世紀半ばにゼロ』」…。その冒頭に記されているのは、「アジア・太平洋地域で乱獲続けると…」です。このまま乱獲などが続けば、今世紀半ばにアジア・太平洋地域の沿岸や海で漁獲可能な魚がいなくなるという報告書が、国連の科学者組織によって公表されたそうです。世界4地域で生物の多様性などについて、その現状を取りまとめた評価報告書が総会で承認され、その中で、アジア・太平洋地域の報告書でそうした事が警告されたようです。

東南アジアでは2000年以降、漁獲量が大幅に減っており、「環境負荷の高い養殖」や「乱獲」「収奪的な漁業」がその主な原因であり、水産業でその状況が続けば2048年までに漁獲可能な魚がいなくなるとの警告です。

「環境負荷の高い養殖」とはつまり、養殖する魚の生存率を上げるために何らかの薬品を使う事でしょう。これは、日本でも瀬戸内海のフグ養殖で寄生虫駆除のためにホルマリンを使用し、それが周辺の生態系に悪影響を与えていると問題になったことがありましたけど、そのようなことではないかと思います。「乱獲」については、もうどれほど長い期間叫ばれ続けている事でしょうか。どうも、人の脳味噌ではそれを止めることはできないようですね。それを続ければどうなるか、分かり切っているのに、利益(儲け)最優先で動いてしまうのは水産業に限ったことではありません。「収奪的な漁業」とは「密漁」の事でしょうか。ある国が問題意識を持って一定の地域を保護下に置いても、どこからか他の国からやってきた密漁船が好き勝手をやっていてはどうにもなりません。これも、利益(儲け)最優先の行動でしょう。

船釣りをやっている人ならご存知でしょうけど、各漁協で、ある魚種をある季節、禁漁としている取り決めがあります。その季節とは「産卵期」。つまり「資源の保護」のためです。漁師たちは「海を休める」という表現を取っています。その期間に密漁を行う不届きな輩もいるようですが、各漁協に所属する職漁船や遊漁船が交代で「警戒船」として見回っているようです。

残念ながら、全ての人が常に「理性的」な判断のもとに行動している訳は無いと思っています。もしそうなら、警察の類は不必要な筈ですから。しかし、「海の恵み」という誰のものでもない「皆の資源・財産」を収奪して、自分の利益とすることが近代社会であるとすれば、もうこれは人間の「退化」です。「自己疎外」などという高尚なことではなく、金だけで動く、下等生物に成り下がっているという事でしょう。海だけではなく、陸の上にもワラワラとそういう輩がいます。

と、社会派のような意見を言っていても仕方がないのですが、一人の釣り師として、冒頭の「やっぱりね…」という思いは、もう十ン年も船釣りを続けてきた(陸からの釣りを入れれば、ン十年)者が率直に感じることなのですけど、事実、「年々、魚が釣れなくなってきている…」という実にシンプルな現実です。船釣りを始めたころはもちろん何度もボウズを食らいましたが、それは腕の無さ故。ベテランの方は羨ましいくらいに釣っていました。で、ある程度年数を重ねるとそれなりの釣果を得ることができるようになります。「昔は…」なんてオヤジめいた言葉でいえば(オヤジですけど)、けっこういろいろな魚種で釣りが楽しめたという思いが強くあります。海にはもともと「魚種交代」という現象があり、ある魚が釣れるようになると、その代わりにある魚種が釣れなくなる、といった、まあ、魚の勢力図が変わるという事なのでしょうが、そのような「規則性」のあることではなく、本当に「魚がいなくなってきているのでは…」と年々感じるのです。

これは、本サイトの色々なところで書いてきたことなのですけど、黒メバルやキントキ、ホウボウなど、毎年当たり前のように専門船が出ていたのに、それが最近では無くなってしまいました。各遊漁船も試行錯誤しながら新しい釣り物でお客を呼ぼうとしているのでしょうけど、肝心のお魚さんの絶対量が減ってしまえば、釣り客の絶対量も、当然減ってしまいます。漁港で、釣り客の姿が減ってきていると感じることがよくあります。このままでいくと、マジで、海が「巨大な水溜り」になってしまうのでしょうか…。釣りのためだけに海があるのではない事、当然ですが、世の中から「豊かな海」という言葉がもし消えてしまうとしたら、われわれが失ってしまうものがどれほどのものであるのか、想像もできません。

「豊かさの本質」が決して「お金・利益」の中に在るのではない事に、人が気付くことはあるのでしょうか。と、テキトーな房総釣り師が、けっこう真面目に考え込んでしまいます。

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